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カテゴリー「F-1:スポーツコラム」の記事

2016年2月 5日 (金)

■シャンソン化粧品が、審判を提訴

シャンソン化粧品が、審判を提訴

先日、シャンソン化粧品が、審判員の平氏を静岡地裁に提訴しました。

これは、昨年11月29日のVSデンソー戦での判定を不服としたものです。

 ~~~

 試合は、第4Q終了直前(ゲーム終了直前)で

残り時間が数秒しかなく、しかも53-53の同点でした。

このタイミングでデンソーの選手がファウルを犯し

シャンソンの三好に、一度はフリースローの判定が下されましたが

その直後に、判定がくつがえされました。

 ~~~

その理由は、審判のファウル判定より第4Q終了のブザーが先に鳴ったとされ

フリースローの判定が覆され、ゲームは終了となり

そのまま、延長戦に入りました。

結局、この試合は延長で60:59でデンソーが勝利しています。

これに対して、シャンソン化粧品側は

この審判のジャッジの取消し行為を問題視しているようです。

 ~~~

実際に日刊スポーツの記事にある写真を見ると

ファウルの瞬間、電光掲示板の表示は残り0・6秒でした。

 ~~~

当然、こうした場合は、オフィシャルから審判に対して

「4Q終了後のファウルです」というアナウンスがなされるか

他の審判からの報告があるはずです。

ジャッジをした審判以外の審判は

当然、残り時間を確認しているはずです。

もし、時間の確認ができていないようなら話になりません。

こんなことは、誤審以前の問題です。

 ~~~

本来、こうしたケースでは

必ず、オフィシャル、主審、副審の3者で協議して

両チームの納得のもとで問題を解決しているはずですから

その後に、もめるというのは考えられないことです。

 ~~~

審判も所詮は人間ですから「誤審」はあるでしょう。

しかし、それは仕方のないことなのですが

今回の問題は

「審判の対応の未熟さが一番の原因」なのかもしれません。

審判が、納得のいく説明もしないで判定を覆したのであれば

そんな、ふざけた話しはありません。

もし、その場の主観的な判断でこんなジャッジをしたのなら大問題です。

 

~~~

審判のジャッジに対しては

コーチをしていれば、誰でもこうした嫌な経験はあるはずです。

しかし、今回のようにトップリーグで

審判が、勝負どころで判定を覆すというのは、私の経験上ありえないことです。

また、今回は、主審が独断で決定して、判定を覆しているようですが

他にも2人の審判がいるわけですから

なぜ、オフィシャルを含めてしっかりと協議しないで

判定を覆してしまったのかは、大きな疑問が残るところです。

~~~

審判の対応の仕方によっては「ふざけるな」「いい加減な笛を吹くな」という

怒りの心情にもなります。

また、主審が偉くなり、権力的な立場にいると

他の審判たちは、単なる、付き添いのような存在になってしまい

ものも言えない状態になってしまうことは

昔から、よくあることです。

 ~~~

 私もトップリーグでヘッドコーチをしていた時には

アウェイでの戦いは、不利なジャッジが多いと感じたことは何度かありました。

実際に、H市で行われたゲームの審判は酷かったのを覚えています。

地元チームのゲームで、地元の審判というのは考えられないことです。

~~~

この時は、ハーフコートのプレッシャーディフェンスを仕掛け

15点差を一気に3点差までつめたところで

相手選手がプレッシャーに圧され

審判の目の前で、エンドラインの外に足が出たのですが

審判は、何もなかったかのように腕を回し

プレーを続行させてしまいました。

~~~

 TV中継もあったのですが、猛然と抗議し

試合は、私の主審への抗議で10分以上も中断されましたが

主審は「足は出ていなかった」と繰り返すばかりで話になりませんでした。

間違えたのであれば、素直に誤審を認め

双方への説明をし、納得してもらいリスタートすればいいのです。

しかし、審判も偉くなると、素直に誤審を認めないことがあります。

どうでもいいようなプライドより

その行為をしっかりとジャッジすできる姿勢こそが大切なのです。

~~~

その時は、コート内に入って徹底的に抗議を続けたのですが

テクニカルファウルすら吹けない弱腰状態になっており

AA級とは、思えないほどの情けない姿でした。

私は、このゲームの後、故山戸(FIBB名誉審判員)氏に

そのゲームのビデオと共に様子を伝えました。

~~~

故山戸氏は「これは、ひどいな。2Aとは思えない」と言っていましたが

「どうしてこんな笛になったのかは、分からないが

良くても悪くても審判のジャッジは変わりませんよ」

「ただ、審判は、人としての対応を誤ると大変なことになります。

特に、あなたのように感情をあらわにしているような人には

審判として対応するより、まずは、人として接して

自分のジャッジの正当性を説明し、納得させる方がいいのですが

ほとんどの審判は、そんな場面では、余裕すら持てないので

審判の力で制圧して、黙らせてしまうことが多いので

後々まで、遺恨を残すことになってしまうので困ったものです」と言っておられました。

~~~

また、最後に言われたことは

「そんなことに時間をかけるぐらいなら

次のプレーに集中すべきでしたね」とも言われました。

確かに言われる通りなのですが

勝ち負けが絡んでいると

コーチとしての心情は、そう簡単にはいかないのです。

 ~~~

 私は、学生時代から亡くなるまで

山戸先生には、いろいろとお世話になってきました。

良いセンスの若い審判がいれば推薦もしてきました。

今までの先生の話の中で強く印象に残っていることは

「私は、ゲームが始まって5分で大局が読めるから

ゲームの終わりが、どんな状況になるかが予想できるので

コーチとは、違う視点で、ものを見ることができる。

選手、コーチ、ベンチそして、審判が一体感を持って

ゲームに臨まなければならない」

「特に、残り時間と得点差の意識は絶対に怠らない」と言っておられました。

~~~

 どんなに偉い審判でも所詮は人の子ですから

100%完璧なジャッジなど絶対にできませんが

過去には「この審判のジャッジは凄い、完璧だ」と思わせるような人は

何人かいましたが、その中でも岸田、浦井、丹後氏は

選手、チームを育てることができる審判でした。

~~~

彼らの共通点は、ジャッジ能力も高いのですが

「人柄」や「ジャッジのバランス感覚」だったりもします。

また「こいつ、偉そうな態度の奴だな」とは、絶対に思わさない姿勢もあり

ゲームを壊さない、納得できるジャッジができるのです。

言い換えれば「権力を持って人を制す」というような

横柄な態度ではないということです。

「審判がジャッジするのは人ではなく、行為に対してなのです」

~~~

「人は、嫌な奴には、嫌な態度で接するもの」です。

一度、心情を悪くしてしまうと

すべてが、悪い方向でしか判断できなくなるのも事実です。

立場が変われば、考え方も違いますし

言うことも変わりますから

それを一致させることは、容易なことではありません。

 ~~~

 今回の提訴についても

シャンソン側は、選手のためにやれることは

すべてやってあげたいという気持ちの表れが

こうした形になっているということを信じたい。

~~~

今回の、問題を公にし、再発防止を図るため、あえて提訴したようですが

女子日本リーグ機構(WJBL)は

「審判の判定は、最終的なもの」としているようですが

明らかに誤審であれば、再試合でもよかったのです。

WJBLが両者の間に入って、なぜ動けなかったのかが疑問です。

提訴に至るまでの過程で、もっと積極的に

話合いを持てなかったのかという残念な気もします。

審判との直接対決を静観し

「審判の判定は、最終的なもの」

「シャンソンに対してペナルティを科す」

こんなことでは、何の解決にもなりません。

~~~

今までも、ほとんどが「審判の判断が最優先される状態」なので

センスのない、視野の狭い、下手くそな審判にあたったら

ゲームは、ひどい状態になり、勝っても負けても後味が悪い。

こんな時に、どこへ訴えたらいいのかも分からないし

実際、訴える場所もないから泣き寝入りしている人たちは多いはずです。

~~~

個人的には、シャンソンは、中途半端な和解をしないで

自分たちの意思を貫き、徹底的に戦ったらいいと思う。

そして、今回のこの問題が

審判制度の抜本的な改革のきっかけなればいいのです。

単なる、当事者間のもめごととして終わってしまうことがないよう

周囲は見守っていくことが大切でしょう。

2015年3月17日 (火)

■NCAAの厳しさ

NCAAの厳しさ

 NCAA(全米体育協会)は、日本の大学スポーツとは

まったく異なる考え方でスポーツを捉えています。

何年か前のことなのですが

コネチカット大学がNCAAを制し、全米チャンピョンに輝きました。

しかし、この時、チームは、所属部員の学業不振で

NCAAから厳しい処分を受け、スカラシップ(奨学生枠)を減らされ

リクリーティング(新人勧誘)も満足にできない状況になってしまいました。

こうした厳しい罰則の背景には

「学生の本分である学業をおろそかにしてはいけない」という

考え方があり、それを徹底させるために規則が設けられています。

スポーツ推薦で大学へ入ったのだから

そのスポーツだけをしていればいいというわけではないのです。

NCAAには「アカデミックパフォーマンスプログラム」が設置されており

学生の成績や卒業率がNCAAで定める最低ラインを下回った場合には

厳しい罰則が設けられています。

そして、学業不振の責任は、選手だけでなく

チームの指揮官であるヘッドコーチにも求められています。

当時、コネチカット大学のコーチ契約には

部員の学業成績が基準を下回った場合は

ヘッドコーチに対して、罰則として

800万円を大学の奨学生基金に寄付するという条件が入っていました。

また、インセンティブ(成功報酬)700万円が契約条件の中に入っており

全米チャンピョンとしてヘッドコーチは700万円を手にしましたが

800万円の罰則と700万円のインセンティブで

最終的にヘッドコーチは、100万円の損失を被っています。

このようにNCAAのチームのヘッドコーチがプロと違うのは

ただ単に、勝てば良いというものではないのです。

そこには「学業優先」ということが、明確に示されており

学業とスポーツの両立は、絶対条件になっているのです。

そして、ヘッドコーチは、バスケットだけを教えればいいのではなく

まず、教育者でなければならないのです。

また、NCAAでは、どのスポーツにも

練習時間の上限も、こと細かく決められています。

日本のように、時間があるから、好きなだけ練習するというわけにはいかないのです。

大学のヘッドコーチは、こうした規則を熟知し

それを忠実に守り、選手が学業をおろそかにしないように配慮し

なおかつ、プレーでも最高のパフォーマンスを

引き出すことがヘッドコーチには、強く求められているのです。

チームとして罰則を受けてしまうと

スカラシップ枠を減らされてしまうので

次のシーズンからは、スカウティングに大きな影響が出てきます。

スカラシップを失うと、優秀な選手を獲得できなくなり

チームの戦力は天と地ほどの差が出てしまうのです。

 日本の大学は、何の規制も罰則もありませんから

好きなだけ選手を、スカウトすることができるので

どこかのチームだけに能力の高い選手がたくさん集まり

その大学がチャンピョンシップに最も近くなるのです。

入学金、授業料免除、奨学金付き。などなど

いろんな、おいしい条件を用意して選手を獲得しますが

4年間バスケットをしただけで

単位も満足に取れずに、卒業できないまま

やめていく選手もいますが、ほったらかし状態です。

「卒業できないのは、お前の責任だ」と

個人にすべての責任を押し付けて終わりなのです。

悪い言い方をすれば、都合よく使って「使い捨て」なのです。

日本の大学には、NCAAのような厳しさはありませんから

どうしても学業との両立がうまくできないのです。

日本的な考え方だと「一つのことを一生懸命にやる」ことが美徳であり

文武両道は、一部の選手たちに限られています。

学業そっちのけでスポーツばかりに集中するのは、どうかと思います。

私たちの学生時代には、休部制度がチームにあり

チームの基準を満たせない学業不振者は

罰則として「休部」となり、半年間は、学業に専念するため

練習にも、試合にも参加することができませんでした。

たとえ、キャプテンだろうが、主力選手だろうが

全日本に選ばれていようが、関係ありませんでした。

 あるシーズンなどは、上級生の履修の間違いで

ほとんどが休部となってしまい

西日本学生選手権を下級生だけで戦ったことがありました。

 この時代でこんなことをしているチームは他にありませんでした。

「学生時代は、学業との両立」

「社会人になったら仕事との両立」

これは、監督の考え方でしたから、選手たちは、当たり前だと思っていました。

「教育を優先し、時には勝負すら犠牲にする。」

指導者としては、非常に勇気のいる決断なのです。

 こうしたことは、指導者が「何を大切にするのか」という考え方ですから

強制するようなものではありませんが

NCAAのように学業との両立は、スポーツをするための絶対条件と考え

それを徹底させる姿勢には「スポーツ馬鹿を作ってはいけない」という

強い思いがあるのです。

 また、アメリカの大学スポーツは、巨額の収益を生んでいるのです。

つまり、金になるのです。

日本は、広報効果程度で、まったく収益性はありませんから

厳しさを追求する必要性もないのです。

 しかし、教育という大きなステージでは、学業という本分を全うし

より良いパフォーマンスを引き出すことが

指導者に課せられた重要な役割なのです。

2014年11月27日 (木)

日本バスケットボール、資格停止処分決定

日本バスケットボール、資格停止処分決定
日本バスケットボール協会は10月31日にFIBAに回答書を提出し
FIBAは「11月24・25日に開催されるFIBAの執行委員会で審議・決定し
その結果を速やかに通知する」と連絡してきていましたが
11月26日にFIBAから日本バスケット協会に対して
「資格停止処分を科す」と通知してきました。
これで男女、年齢を問わず、すべての国際試合に出場できなくなりました。
これで来年のリオデジャネイロ五輪予選への出場は絶望的な状況を呈しています。
 ~~~
文科省が、この問題に対して介入する姿勢を見せていますが
政治介入を嫌うFIBAは
当然、何らかの形で日本に強制介入してくることになります。
最も可能性が高く、現実的な手段としては
「FIBAの代表者が、日本でタスクフォース(特別チーム)を設置し
 解決に向けて、その運営にあたる」というものです。
これで、実質的には、日本の現行組織は、解体され一掃されることになり
日本政府としては、長年続いている内部の派閥抗争を解消するための
何らかの施策を打ち出してくることでしょう。
 ~~~
特に執行部は、バスケットと関係のない人を人選し運営にあたることが
最も適切な方法となるはずです。
協会運営では、バスケットボールに対する経験や専門性など
どうでもいい問題ですから、健全な運営手腕を発揮できる能力があれば
何の問題もありませんし、誰でもかまわないのです。
現行の内部組織から会長を決め、執行部の人選をすることの方が問題なのです。
 ~~~
ここで、思い切った改革が出来なければ、数年後には
また、以前のような泥沼の内部抗争が起きるのは目に見えています。
専門性のある人間は、現場で活動し、指導していけばいいのです。
何も、てっぺんに立とうとする必要などありません。
「自分の生活がかかっている」そんなことは、どうでもいいことです。
バスケットボールで飯を食おうとせず、普通に働けばいいのです。
全国のバスケット関係者は、みんな手弁当で頑張っているのですから
同じように、頑張っていけばいいのです。
結論的には「執行部は、内部組織から人選しないで、第3者で構成し運営する」
現状では、これしか方法はないはずです。
協会運営を第3者に託し、専門性の高い人間は、現場で普及、指導に当たる。
利害を捨てれば、純粋に、こうしたことに邁進できるはずです。
不安というアクセルを踏み続けている限りは
いつまでたっても、迷走は続きます。
FIBAの制裁が、一瞬の痛みで終わるためには
このタイミングで、思い切った組織改革が不可欠なのです。
 ~~~
 FIBA資格停止処分までの経緯
制裁処分が、決定的しても
内部では会長選出で、ひともめ起きていますから
FIBAから正式な結果が通知されても
協会は、まともな対応策を立てることができる状況ではありません。
日本バスケット協会は、長い間、内部紛争(対立)を繰り返し続け
現在のような「砂上の楼閣」になってしまったのです。
vsBの戦いが終われば、BvsCの戦いが始まり
それが終わったかと思えばCvsAの戦いが始まる。
こうした終わりのない紛争の繰り返しの中で
しびれを切らし、独立宣言をし、行動を起こしたbjリーグ。
この時点で何もしようとしなかったJBA。
多分「bjリーグは2~3年で潰れる」とでも考えていたのでしょう。
ところが、bjは日本中に勢力範囲を広げ
今では、全国の半数に迫ろうというチーム数になってきています。
bjチームの経営状態は、ともかくとしても
国内では、確固たる基盤を築き上げようとしています。
 ~~~
2008年にFIBAから指摘されたことを
6年もの間、何もしないで、ほったらかしにしてきたわけですから
いまさら、という感があります。
FIBA事務総長パトリック・バウマンが指摘する
日本バスケットボール界の問題点という公式文書全文が手元にあるので
このステートメントを原文のまま掲載します。
FIBA STATEMENT
We confirm that the FIBA Secretary General visited Japan earlier this year and met several times with officials from the Japanese Basketball Association (JBA).
Among various topics of discussion, Mr Baumann raised FIBA
s serious concerns regarding the current situation of basketball in Japan.
Some of the most important issues can be summarised as follows:
<1> There are currently two existing and concurring leagues in Japan. One of them being under the control of the JBA and another one functioning away from under the JBA
s umbrella. This situation is in violation of FIBAs General Statutes as the JBA no longer maintains full control and governance of basketball in Japan. <2> The JBAs internal organisation and regulatory framework need revision to cater to point 1 above and a long-term strategic plan for basketball for the period 2016-2024 related to its national team programmes must be put in place.
<3> Japanese high schools organise a significant number of competitions, some of them taking place during the period of international youth competitions as per the FIBA International Calendar. These high schools are therefore not willing to release young players to the Japanese youth national teams with the important negative impact that this causes on the development of basketball in Japan.
In view of the above issues, FIBA has notified the JBA that, should it not proceed to resolving them by October this year, FIBA would be forced to suspend the JBA from FIBA until concrete solutions are found for the good development of basketball in Japan.
A suspension from FIBA is not a decision that is made lightly but such action, in addition to restoring the compliance of the JBA and its members with FIBA
s General Statutes, would also assist the JBA in ensuring that the basketball family in Japan can concentrate on the tasks above until at the latest 2016, when the qualification process for the 2020 Olympic Games in Tokyo starts.
 
end

このステートメントに対する、リーグ具体案を「2014年10月末に出せ」と言われ
その10月末のデッドラインがきても、JBAは、何もできないまま
「資格停止処分」を受けることになってしまいました。
FIBAからの指摘は、リーグ統一問題だけではなく
強化や日本協会の統括問題にも及んでいます。
日本協会がリーグを管理・統括できないことは「FIBAの規定違反にあたる」
FIBA事務総長バウマンは、2014年初めに日本を訪れ
協会の役員と数度に渡って会談し、いくつかのトピックについて話し合う中で
日本のバスケットボールの現状について、深刻な懸案を感じている事柄を
指摘しているのですが、この時、JBAが、本当に危機感を持って
会談しているようには思えません。
このステートメントのなかでも、特に重要な問題点は3つです。
 1、リーグ統一
 2、JBAの内部組織と規律体制を改革し
   2016-2024年の長期代表プログラムの戦略的な計画を導入する。
 3、日本の高校組織は、ユース世代の国際大会の期間として定めた時期に
   国内大会が開催されているため、選手をユース世代代表チームに出さない。
   これは、日本バスケット発展に対して大きなマイナスの影響を及ぼしている。
問題解決に向けての進展がない場合は
日本のバスケットボール発展に向けて確固とした解決策を示すことができるまで
今回の資格停止処分は解除されることはありませんし
FIBAからの制裁は、軽々しいものではありません。
~~~
原文を読む限りでは、FIBAが真に求めていることは
JBAやJBAの構成員が、FIBAの基本規程に従うことに加えて
JBAのもとで、日本国内のバスケットボール・ファミリーが
健全な活動ができるように援助していきたいとというニュアンスがあり
制裁のための強権発動ではないことが、このステートメントから伺えます。
 ~~~
JBAは、FIBAに対して、きちんとした公式文書が欲しいと要求した結果
スペインワールドカップ中に、上記のステートメントが送られてきたわけです。
公式文書として提示された以上は、JBAは、何が何でもやらなければ
FIBAの制裁処分を免れることが、できない状況になったのです。
 ~~~
また、3月には、かつて五輪に出場した有志メンバーが集まって
JBAに構造改革を求めたようなのですが
このタイミングで、やるようなことではないはずです。
JBAとしての回答など、出るはずもありません。
ハッキリ言って、何をしたいのか意味不明で理解に苦しむ行動です。
こんなことは、どうでもいいことなので議論はしませんが
内部の構造改革などではなく、執行部の刷新的改革が必要なのです。
 ~~~
2008年  7月 FIBAが2リーグを問題視
      日本協会は「トップリーグ検討委員会」を設置
2013年 12月 FIBAバウマン氏緊急来日
      リーグ統合が未だに実現せず、運営・強化面でも統治能力のない
      日本バスケ協会に激怒し、東京五輪出場を検討すると警告。
2014年  4月 FIBAバウマン氏が再び緊急来日
      日本協会に対し「2014年10月末までに回答せよ」
      改善がなければ国際試合の資格停止処分を含めた罰則を科す。
2014年 6月 日本協会は2016年の統一を目指し
        「新リーグ組織委員会」を立ち上げた。
※ここで誰でもが分かることなのですが
 FIBAは「2014年10月末までに統合しろ」と言っているのに
 JBAは「2016年の統合に向けて話し合う」としているのです。
 これが、日本バスケットボール協会の体質なのか、どうかは触れませんが
 非常に理解に苦しむ愚行とも思える対応をしています。
 こんなことでは、FIBAでなくても激怒する事でしょう。
2014年10月31日 日本協会は何もできないまま回答期限を迎える。
2014年11月26日 FIBAから「資格停止処分」が通知される。
すべての国際試合への出場ができなくなったわけです

2014年7月 2日 (水)

プロバスケット選手になりたい!?

プロバスケット選手になりたい!?

今回は「バスケットボールのプロ選手で生活していけるのか?」という
ある選手の保護者の方からの切実な問い合わせがありましたので
一般的な考え方として、皆さんにもその話しの内容をご紹介します。
決して、心地よい言葉が飛び交うような内容ではありませんし
私自身は、専門家でもありませんから一般論として読んで下さい。  
~~~
プロになることを将来の夢と考えている子供たちもいれば
就職を目前にして「プロ選手になるのか」
それとも「社会人として仕事をしていくのか」という
人生の選択を迫られている人もいますが
いずれにしても自分の人生の選択ですから 慎重に考えて
決断していくことが必要になります。
日本のプロバスケット界は 認知度も低く、社会的な地位も築けていませんし
様々な面で不安定さが見え隠れし、健全さは感じられませんから
親からストップをかけられ、プロ選手としての道を諦め
社会人として企業に就職する人も少なくありません。
実際には、何が正解で、何が間違いなのかの結論は簡単には出せませんが
ただ、言えることは「自分の人生は、自分で責任を持つ」ということです。
自分が決めた道なら信念をもって突き進むべきだと思いますが
その時の華やかさや、好きなことをして楽しみたいという 短絡的な怠け心では
引退してから必ず後悔することになります。
私も過去に教え子から「プロでやっていきたい」という相談をたくさん受けましたが
私は、プロ選手としての選択は、一度も勧めませんでした。
その理由を、ここで詳細に説明することは問題があるのでできませんが
ただ一つ言えることは、bjリーグの場合は
健全なチーム運営、経営ができているとはとても思えません。
たとえば、横浜スポーツエンタテインメント(株)が母体でスタートした
横浜ビーコルセアーズの場合は、チームが好成績を収めたにも関わらず
経営状態は思わしくなく、およそ1億2000万円もの負債を抱えて
財政難に陥り、チーム運営は危機的な状況になり、保有株式をすべて売却し
運営を大手広告通信社に業務委託しています。
このチームに限らず、健全経営、円滑なチーム運営という
確固たるチーム基盤が感じられないことが少なくありません。

 ~~~
日本には、様々なスポーツで「プロ選手」がいますが
その契約形態は、多種多様で、契約金や年俸も全く違います。
私の知る限りでは、バスケット界はプロとしては、最低レベルかもしれません。
特に、プロ選手として生きて行くうえで、最も重要になることは
給料、年俸かも知れませんが、社会人として生きてくためには
それ以上に重要になってくることは、生きて行くための保障です。
ケガや病気、失業、老後、介護、教育、住宅等の問題は避けては通れません。
 ~~~
一般的なサラリーマンの場合は、社会保険は全員が強制加入で
会社がその一部を負担してくれますから、本人の負担は軽くなります。
具体的に言うと、社会保険には
医療保険・年金保険・雇用保険・労働者災害補償保険の4種類があり
医療保険には 国民健康保険・健康保険の2種類があります。
また、年金保険には、国民年金、厚生年金の2種類があります。
労働者災害補償保険(労災保険)については
会社が保険料を負担してくれる仕組みになっていますから
業務上の傷病については保障された制度があります。
 ~~~
プロ選手の場合は「個人事業主」という扱いになるので
通常、国民年金では、第一号被保険者になります。
また、国民健康保険には加入できますが
あくまでも「個人事業主」なので雇用保険には加入できません。
失業したら、どこからもお金は入ってきませんし、その保障もありません。  
~~~
また、企業のスポーツ選手の雇用形態を見てみると
企業スポーツ全盛の時代は、ほとんどの社会人チームの選手は
通常のサラリーマンと同様に、会社で仕事をしているか
仕事をしている扱いになっていましたから第二号被保険者の場合が多く
定年まで真面目に勤めてきた人たちは、恵まれた老後を過ごしています。
また、最近よくあるのが
企業スポーツでも 「個人としてプロ契約」をしている場合があります。
これは第一号被保険者になるので、
自分がプロとして得た収入から すべての保険料を、個人で支払うことになります。
各種の保険料を、企業が負担してくれることはありません。  
~~~
そして、最も重要なのは、老後の生活です。
人は誰でも歳をとりますから、老後の最低限の収入が不可欠です。
通常では、老齢年金の支給は
「20歳から60歳になるまでの40年間」の全期間保険料を納めた場合は
65歳から満額の老齢基礎年金が支給されます。
ただし、老齢基礎年金を受けるためには、保険料を納めた期間、
保険料を免除された期間と合算対象期間とを通算した期間が
原則25年間(300ヶ月)以上あることが必要です。  
~~~
スポーツ選手の健康保険については
競技の種類に関係なく2つのタイプに分類することができます。
【社会人スポーツ選手】 会社で仕事をしながらスポーツをしている選手。
一般の会社員と同じように企業と労働契約(雇用契約)を結び
通常の業務をしながら就業後等にスポーツ活動をしていますから
この場合は、その企業に勤める一般社員と同じで
勤務先の健康保険の被保険者ということになります。
【プロスポーツ選手】 会社で、仕事をせずにスポーツだけをしている選手です。
プロ契約やスポンサー契約をしている選手です。
プロスポーツ選手は、会社で仕事はしていませんから
企業の「社員」ということにはなりません。
プロスポーツ選手は「個人事業主」と同じ扱いになるわけですから
必ず、国民健康保険(国保)に加入することになります。
企業との契約内容によっても、様々なケースがありますが
プロ選手は「個人事業者」とみなされていますから
「雇用保険」には、加入できませんから、辞めたり、ケガをしたり、
戦力外通告を受けてしまうと、まったくの無収入になってしまいます。
一般の会社員のように 次の仕事に就くまでの期間に支給される
「失業手当」はありませんから 大変に厳しい生活を強いられてしまいます。
また、スポーツ選手の社会保険は
その選手が企業と「労働契約(雇用契約)」を結んでいるのか
「プロ契約・スポンサー契約」を結んでいるかによって
「健康保険」「国民健康保険」のどちらの被保険者になるのかが決まります。
その国民健康保険と健康保険では、保険給付に違いがあります。
詳細は省略しますが
人は、必ずケガや病気などの不可抗力で休まなければならないことがあります。
プロ選手の場合は「国民健康保険」ですから
この保険には「傷病手当金制度」がない自治体がほとんどなので
病気やケガでプレーできなくなっても1円の支給も保障もありません。
「傷病手当金」というのは 業務外の事由で仕事ができない状態になった時に
給料の約2/3(標準報酬日額の2/3分)が 最大1年6カ月支給される給付の制度です。 スポーツ選手にとって「傷病手当金」は、万が一の事故の時に 所得補償や医療費の補てんに役に立つ保険給付なのですが
前述したように、現実では、ほとんどの国民健康保険では
この給付を行っていませんから、自分で民間の保険に入らなければなりません。  
~~~
また、スポーツ選手の家族については
社会人スポーツ選手は、健康保険の被保険者になりますから
家族は、ほとんどの場合、その家族を被扶養者とすることが出来ますから
経済的にも何の不便も、問題もありません。
しかし、プロスポーツ選手の場合には
原則として、市町村(特別区)の国民健康保険の被保険者となります。
国民健康保険は、世帯単位で加入するという考え方ですから
家族一人一人が被保険者となります。
つまり、国民健康保険には「被扶養者」という考え方がありません。
特に結婚して子供ができれば、家族を守っていかなければなりませんから
この点は、非常に重要になってきます。
簡単に言うと「赤ちゃんや小学生も保険料を支払う」ということです。
しかし、赤ちゃんや小学生は、保険料を負担する経済能力がないわけですから
世帯すべての保険料の納付義務を、世帯主(プロ選手)が負うことになります。
 ~~~
最後に最も重要なことは「老後の生活保障」です。
誰でも、老齢になっていきますから「老後」を考えなければなりません。
保険料を払っていなければ「老齢年金」は支給されませんから
どこからもお金は入ってこないわけです。
私も、若いときは、自分が老人になることなどまったく考えていませんから
「いまがよければそれでいい」と思っていた時期もありましたが
自分が歳を重ねてくると、現実は、そんなに甘いものではないことが分ります。
私は「仕事との両立」を大前提にバスケットを続けてきましたが
私の知人などは、バスケットだけで生活し
NP△法人などを設立して活動していますが
非常に苦しい生活を強いられていますが、助けようもありません。
プロ選手を目指すなら、若いうちに公的機関や専門機関に相談しながら
プロ選手としての生活設計を考えることが大切です。  
~~~
日本のプロバスケリーグの選手の年俸は、確実な金額は公表されていませんが
サラリーキャップを考えればその概要は見えてきます。
NBLは、チーム全体のサラリーキャップが1.5~2億円。
チーム12名として単純計算すると平均年俸1250万円位になりますが
bjリーグは、チーム全体のサラリーキャップが7~7.6千万円。
チーム12名として単純計算すると平均年俸583万円程度ですが
ほとんどの選手は300~360万円程度のものでしょう。
(最低補償額は300万円ということになっています)
しかし、レベルの高い選手を500万では獲得できませんから
他の選手の年俸を削らなければならないはずです。
また、bjは外人リーグと言われる状態が長く続いていますから
下位選手は、生活するのも厳しい状況にあるのかもしれません。
たとえば、NBLの場合はトップ選手の年俸が2000万円以上でも
他の選手の最低年俸は1000万の年俸がある計算になります。
また、外人選手をチームのサラリーキャップ内で契約しているとは思えません。
こう考えるとNBLの方がはるかに安定した収入が得られるのですが
誰でもNBLのチームで選手としてプレーすることはできません。
日本の一線級の選手たちは、ほとんどがNBLで活躍していますから
NBLがいかに狭き門なのかが分かると思います。  
~~~
収入に対しては、必ず何らかの税金の支払いが必要になります。
税金は、収入に応じて「所得税」「住民税」
さらに収入(課税売上高)が1000万円以上の場合は 消費税も支払う必要があります。 たとえば、2500万円の収入がある選手は、500万円程度の必要経費を引いて
所得が2000万円になった場合、単純に計算すると
所得税約500万、住民税200万弱、復興特別所得税10万、プラス消費税ですから
(合計800万円)程度になってしまいます。
しかし、ここから、毎月の社会保険料を支払わなければなりません。
もっと大変なのは、現役をリタイアした後です。
住民税は、前年度の収入に対して支払うものですから
選手を辞めて収入が0円になっても次の年に200万の支払が必要になります。
この他に教育費、住宅ローンや親の介護などにもお金がかかりますから
これら、すべてを自分でやっていくための覚悟が必要になります。  
~~~
厚生労働省の調べでは、一般的な大卒1年目は月19万8000円位で
ここから健康保険、厚生年金保険、雇用保険などの社会保険料と
所得税の源泉徴収分が税金として引かれた額が手取り額となりますから
手取りとしてもらえる金額は約17万円前後ですが
生活の基盤となるものは確実に保障されていますし
年2~3回のボーナスもあり、昇給、退職金もあります。
20代の平均年収で大企業が400万位、中小企業で270万位です。  
~~~
自分の夢も大事、生きて行くためには生活も将来も家族も大事です。
どんな人生の選択をして生きて行くかは、他人には決められませんが
こんな現実があるということを、考えておく必要があるのかもしれません。

2014年6月28日 (土)

日本バスケット界の彷徨

日本バスケット界の彷徨

現在、男子はプロリーグがあります。

女子リーグの場合は、すべてのチームはアマチュアチームですが

実態は、選手もコーチも仕事をしていないので、プロ的な状態になっています。

男子と違って、女子の場合は「アマチュア」なのですから

「プロ意識」を要求することはおかしいのですが

何かを勘違いしているチーム運営者は、選手たちに対して

「プロフェッショナル」としての自覚を持たせようとしているのですが

こうした発想には、非常に大きな違和感を覚えなす。

アマチュアイズムの領域内においては、最悪なチーム運営の考え方です。

アマチュアの選手たちに対して

「プロ選手としての意識や行動を要求する」ことは

チーム運営者が

選手に対して「金を払ってやってるんだ」という横柄な意識の表れです。

あるチームの選手が、私にこんなことを言ってきました。

チームで「プロフェッショナルとは・・という、どうでもいいような

意味不明の講習を受けて、逆にやる気が失せました」

どんな形で選手に金を払い、プレーをさせているのかではなく

日本スポーツ界においては、アマチュアはどこまでいってもアマチュアであり

プロではないわけですから、選手の採用形態だけで

「プロフェッショナル」だと考えるのは、あまりにも愚かしいことです。

現実は、男女ともに引退してしまえば、一瞬にして収入を失い

そこから、第二の人生のために職探しをしなければならなくなります。

引退後の多くの選手たちの職探しは、非常に困難を極めているのが実情です。

 ~~~

また、男子の場合はNBLの選手の方が

bjの選手の給料よりも、はるかに高い収入を得ているのが実情で

NBLリーグからは、日本代表に選出されるが

bjの選手は原則選出されないのか、能力的に劣るから無理なのか?

待遇面の格差も酷いわけですから

国内では「bjリーグは格下だ」という評価は仕方のないことなのです。

また、引退した後の第二の人生へ歩み出すためのシステムすら

ほとんど確立されていないのです。

ひと昔前の企業スポーツは

選び抜かれた選手だけしか入社できませんでしたから

入社するのも非常に狭き門でしたから

当時の企業スポーツは、ハイレベルな精鋭たちの集合体だったわけです。

今では、そのハードルも非常に低く、誰でもプロになれる時代です。

プロになってはみたものの、将来への不安は非常に大きなものがあります。

今が楽しければ、それでもいいのかもしれませんが

本当にそれでいいのかは、疑問が残るところです。

以前に、あるbj関係者に「プロ選手って何?」と聞いたことがありましたが

意外な答えが返ってきました。

それは「夢だから」だと言っていました。

「夢」、何と美しい都合のいい言葉でしょう。

夢がかなった時、それは現実に変わります。

そして、現実に変わった瞬間から「夢」は「生きるすべ」になるのですが

日本のプロスポーツ界は、野球、相撲、サッカーという

メジャースポーツですら引退後は、かなり厳しい現実が待っています。

マイナースポーツであるバスケットボールが

メジャースポーツと同じステージに立つことは

日本では考えられないことであり、実現することすら難しい状況にあります。

私は、多くのプロバスケットに関わる人たちから

子供たちの「夢」「未来」「将来」という言葉を聞き続けてきましたが

何ひとつとしてその現実的な裏付けを感じたことはありません。

~~~

また、男子はFIBAからの厳しい通告により

嫌でも、リーグ統一を果たさなければならない状況に追い込まれていますから

やっとリーグ統一に向けて動き出しましたが

統一することは、簡単なことなのです。

しかし、もっと大きな問題は、リーグを統一したところで

「企業の理論」に対して、今後どう対応していくかなのです。

NBLは、大手企業がバックアップしていますから

チームのサラリーキャップも1.5~2億円なので単純計算しても

選手一人の収入は、1000万円を超えています。

しかし、bjはチームのサラリーキャップは7600万程度ですから

よほど能力の高い選手でなければ500万円を超えることはありません。

こうしたことからも分かるように

チーム運営をしているバックボーンがまったく違うのです。

NBLは大手企業ばかりですから資金力が違うわけです。

FIBAの警告に従って必死になって表面的に統一したところで

実際には「企業の理論」に対抗できるだけの材料を提示できなければ

数年後には、もっと悲惨な状況が待っているのかもしれません。

JBAに大手企業を押さえ込むほどの力があるとも思えません。

過去にもいろんなスポーツが「企業の理論」で消えていきました。

たとえ「リーグ統一」が実現しても

企業がそれをどう受け止め、どんな対応をしてくるのかは見えてきません。

JBAにとって最も怖いのは、大手企業の態度なのです。

2014年6月26日 (木)

サッカーワールドカップ 日本代表チーム

サッカーワールドカップ 日本代表チーム

長い間ブログの更新ができませんでした。

やっと時間が取れるようになりましたので

ブログを更新していきたいと思います。

また、電子書籍は原稿を構成中ですので暫く時間を頂きます。

 ~~~

日本サッカーは、ワールドカップGL敗退で幕を閉じましたが

当然のように、すべての責任は指揮官が負うことになるでしょう。

また、この結果に対しては、選手にも監督にも責任はないのかもしれません。

チームスタイルを決め、それに向かって突き進んできたのですから

この敗戦に対しては、なんの言い訳の必要もないはずです。

しかし、周りは「結果としてどうだったか?」を言及してくることでしょう。

勝てなければ「世界との差」「選手の技量不足」と言われ

監督の采配や選手個々への批判が高まってくるものですが

指揮官としてとるべき態度は、彼の中ではハッキリしているはずです。

自分が責任を負い、選手たちをかばうという姿勢は変わらないはずです。

ゲームを観ていると、彼が求めていたチームのコンセプトが見えてきます。

「みんなで攻めて、みんなで守る」

「ミスしたら、みんなで全力で取り戻す」というものだったように感じます。

このように、チームスタイルもコンセプトも明確で

戦い方の方向性もハッキリ分かるのですが、何か物足りなさがありました。

それは、監督としての「アプローチの誤り」があったのかもしれません。

攻撃の方法や守備の方法について、自分が考えていることやイメージを

行動に移すことができないと「迷い」が生じてきますから

これがチーム、選手への「アプローチの誤り」になってしまうのです。

簡単に言えば「もっと、○○すれば良かった」ということなのですが

こればかりは、終わってみなければ分からないので

どうしても「後悔」という形で現れることが多いのです。

 ~~~

しかし、これほどまでに日本中に刺激を与え続けることができるスポーツは

他にはありません。

アジアを制し、世界の舞台へ駆け上がっていく彼らの姿には

いち指導者として素晴らしいものを感じました。

また、選手ひとりひとりは、それぞれに背負っているものがあり

プロとしてのプライドを守り続けなければなりません。

しかし、ワールドカップ前、後の彼らのコメントを聞いていると

お互いの意思に統一感を感じることができませんでした。

「チームとしてうまく機能しているのだろうか」と心配になるほどでした。

チームとしての方向性に対して

個々の選手が、どんな意識で対応しようとしているのかが

残念ながら、まったく見えてきませんでした。

確かに全員がプロ選手ですから

自分の意思を明確にするのは理解できるのですが

チームの中で個人の能力を最大限に生かすためには

チームメイトを理解することが、非常に重要になります。

これは、プロもアマも同じであり

すべてのカテゴリーに共通したことなのです。

個々の持つ意識や考え方、見解、方向性というものは

時として、チームのために犠牲にしなければならないことがあります。

ザッケローニのように、選手の中に自分から入って行き

選手とのコミュニケーションを大切にするという

指揮官の下でプレーしていると

あらゆる面で「個」の主張が強くなっていくものです。

言い換えれば、彼のこの指導は「日本的ではない」わけですから

選手たちが、どうやって自分をコントロールし

行動するかにかかっているのです。

決して、選手たちが悪いわけでもなく

指揮官としての考え方が間違っているわけでもありません。

勝てば、評価され、賞賛されるのですが

負ければ、批判を受け、酷評されてしまうのはスポーツの常です。

プロスポーツは「結果がすべて」なのです。

彼は、イタリアでは最高の指揮官であり、優秀な指導者だったのですが

代表チームを指導するのは、初めてのことであり

まったく指導者としての実績がなかったわけです。

彼は、日本代表チームを指導するために

過去の栄光を全てリセットし、異国の地に指揮官として来たのでしょう。

彼が日本に何を求めて来たのかは分かりませんが

過去に代表チームを指揮したトルシエ、ジーコらの指導者たちも

日本サッカー界の可能性に懸けていたことは間違いのないことでしょう。

こうした指導者たちが日本に残した「戦うための原理(ファンダメンタル)」は

すべてのスポーツに共通したものです。

「一歩の強さ、速さ」

「身体を強引に使う意識」

「リスクを冒す勇気と一歩引く勇気の判断と決断」

「グレーゾーンでの選手個々の判断力(自律)」だったのかもしれません。

こう考えると

彼らは「日本と世界の差は、ほとんどない」と考えていたのかもしれません。

 ~~~

たとえば、バスケットでも同じ能力、同じレベルであれば

「勝つための重要なポイント」が

理解できているチームは日本一になれるのです。

しかし、選手の能力だけで勝とうとしているチームは

絶対に日本一にはなれません。

そんなチームは、過去にたくさんありました。

最近では、多くの留学生が日本に来ていますが

指導者が、こうした選手を便利に使っているだけのチームは絶対に勝てません。

指導能力がなければ、選手を使いこなせないからです。

高校でも、大学でも留学生を擁して勝ち上がってくるチームはありますが

指導者に「勝つために何が重要なのか」ということを理解できていないと

チャンピョンシップはとれませんし、トップに立つチームは作れません。

留学生を入れて、チームを強化することには、何の意義も問題もありせんが

指導者がその選手を便利に使って、潰してしまっていることが問題なのです。

つまり「伸ばせない」「育てられない」のです。

それに、こんな状況では、いくら外人をチームに入れても

周囲の選手たちのレベルアップにはつながりません。

しかし、これが一番、手っ取り早い強化方法なのです。

学校の実績づくり、指導者の実績づくりで終わっていては話になりません。

こうした選手たちを育成していくことが、指導者としての責務なのです。

 ~~~

日本が世界で通用するのは「組織力」だと言われています。

確かに、個人の運動能力で戦うには限界がありますが

「個の力」を結集させ

その持っている能力以上のものを実戦で発揮することができれば

世界で戦うことも可能になってきます。

今回の日本代表を見ていると

指揮官は、この日本の「組織力」の素晴らしさに目を向け

それを駆使して戦おうとしていたようにも思えましたが

GLを見ていると、個人の能力が非常に高いチームが

「組織力」で戦うことを目指しはじめているのです。

これでは「日本が、日本らしく戦う」ことが難しくなってしまいますが

それ以上のものを目指せばいいわけです。

日本のサッカーレベルは、限りなく世界基準に近づいてきていますから

こうした指導者の考え方を継承できないと

また、無駄な4年間を繰返すことになってしまいます。

「組織力」これは、世界基準を目指すためだけのものではありません。

すべてのカテゴリーにおいて

一般的なチームというのは、この部分に特化して

チームを構築していく必要があります。

「持っている力以上の力を、実戦で発揮する」ために必要なものは

「個々の力を結集して、シナジー効果を高める」ための指導なのです。

2014年2月13日 (木)

Wリーグ 終盤戦

Wリーグ 終盤戦

Wリーグは、面白味もなく、予想通りの展開となり終盤を迎えている。 

下位グループは、それなりの戦いしかできていないので

消化試合ばかりが増えている。

そろそろ劇的な流れを作りだすチームが現れてもいいのだが

その要素を、感じ取れるチームが今シーズンもない。

 ~~~

今シーズンも下位グループは、予想通りだったが

羽田は、昨シーズン上位への進出が感じられるような戦いを展開したが

今シーズンは、全く勝てない。

昨シーズンは、上位チームが手を抜けない怖さがあったが

今シーズンは、怖さが全くないので上位チームは消化ゲームになっている。

特に、羽田のベンチワークについては、シーズン開始前にも言ったのだが

やはり、HCが高校レベルの感覚が抜け切れていないのが明確に見える。

高校生の場合は、手を打つのが遅れても、辛抱して黙って見ていても

選手の持っている能力で、どうにかごまかしもきくのだが

トップリーグでは、そう簡単にはいかない。

一戦でも早く、感覚を修正することが課題になる。

「ベンチワークの感覚」というものは

体感することで柔軟に対応できるようになってくるのだが

ゲームの大局をよみ、リスクレベルを察知して

動くべきか、動かないで流れに任せるのかの判断は非常に難しい。

 ~~~

ひとつ言えることは「ベンチが動き過ぎると、ゲームが壊れる」ということだ。

実戦を想定し「残り時間と得点差の対策」をしっかり立てることが不可欠だ。

ゲーム終盤で相手にプレッシャーをかけ、必死で追撃しても

結局は、2~3点差で負けてしまう。

俗にいう「惜しいゲーム」なのだが、実際は惜しくも何ともない。

負けるべくして、負けている。この繰り返しでは勝てない。

特に、HCは、今まで高校で能力の高い選手を集めて

チームを作ってきた経験が長いので

「連戦連敗」の戦いを経験したことがないので

上位チームに対して「100回ゲームをして1回勝つ」という発想の

ゲーム戦略の組立てが見えてこない。

昨シーズンは5勝できたわけだから、最低ラインはキープすべきなのだろうが

それも難しくなってきているのが実情だ。

 ~~~

山梨は、1勝することができたが、どうにか両目を開けたいところだ。

今シーズンの山梨の戦い方は、勝てないのだが

相手に危機感を与え、追いこんで行くことができるようになっている。

結果的には、勝つことができていないのだが

昨シーズンとは、選手の意識、意欲は明らかに違う。

ただ、残念なことに「自滅」してしまうゲームが多いことだ。

データを見る限りでは「ターンオーバーの1試合平均が18.96本」

単純計算すれば、1試合で38点分(19本×2点=38点)のミスを繰返し

相手の攻撃回数を19回増やしていることになる。

これを相手が75%得点すると1試合で28点分を相手に与えることになる。

ミスをするなとは言わないが、データ的には「自滅」している。

プレーを「とめる」「やめる」というのは、実に難しい技術なのだが

流れに任せて、動き続けターンオーバーを繰返してしまうのであれば

どんな戦略を用いてもチームは「自滅」から逃れることはできない。

HCは、決して選手に対して、できもしないことを要求することはないはずだが

選手たちの捉え方で、簡単な指示を難しいプレーにしてしまうことがある。

 ~~~

HCの指示に対しては「ハイ」ではない。

何を指示され、自分はどうしなければならないかを理解し

それを選手全員が、もう一度、声に出して確認することだ。

勝負所でタイムアウトを取って、何かを指示されているはずなのに

見ていても、その指示が「何だったのか、分からない」ことがある。

 ~~~

選手と言うものは「ハイ」という返事を、裏切りの言葉にしないことだ。

分からなかった「分からない、どうしたらいいのか」と聞き直すことだ。

その指示をもう一度、確認しなければ「ハイ」は裏切りの言葉になってしまう。

そして、勇気をもって、プレーを「とめる」「やめる」という選択が

ターンオーバーを減らし、必ず戦える状態を作ってくれるはずだ。

 ~~~

トヨタは、データをみるとターンオーバーが多く、リバウンド占有率が低い。

安定感に欠けたゲーム展開が多い理由は、こればかりではない。

アウトサウドからのシュートに対するこだわりと

その確率は、素晴らしいものがあるが

ゲームの支配力という点では、上位チームの中では最弱といえる。

「インサイドを攻め崩すことができない」ことが大きな要因になっている。

そのため、負けなくていいゲームを落としているケースが多い。

オールジャパンの決勝を見る限りでは、勝負どころで流れを変えてしまうような

細かな指示はしない方がいいのかもしれない。

選手たちは、十分な状況把握ができているのでHCは「任せる」決断も必要になる。

 

2014年1月28日 (火)

NBLとbjリーグの統合と東京五輪

NBLとbjリーグの統合と東京オリンピック

日本バスケットボール協会は、低迷する男子代表を2020年東京五輪に向けて

立て直すための中長期的な強化プランを策定するために

「男子強化戦略委員会」の新設を決めた。

男子は1976年モントリオール以来五輪出場がなく

アジアでも上位3位以内にも入れない状況にあり、現状は、悲惨な状態にある。

また、JBAは「育成」「強化」を一貫できないまま

「とりあえず」何かをしようと動き続けている感がある。

「U-○○」というカテゴリーで動き続けているが

各カテゴリーの指導の方向性がバラバラで

上位カテゴリーとの強化の方向性が全く見えてこない。

下位のカテゴリーから、上位のカテゴリーまで指導できる指導者もいない。

現状のコーチたちの能力を分析する意味もないのでやめておくが

エンデバーというひとつの括りの中で、順番性のようなコーチ選びでは意味がない。

マニュアルを忠実に消化するだけのコーチでは、絶対に選手は伸びない。

まして「ジュニア○○」に関して言えば「?????」である。

表面的な見栄えは綺麗なのだが、その中身はどうなのだろうか?

数年たたなければその真偽は問えないが、疑問が多すぎる気がする。

一部の人間たちの自己満足でなければいいのだが・・・

~~~

こうした男子の悲惨な現状を踏まえて、FIBAの規定を考えてみると

日本男子は2020年東京五輪の開催国枠での出場は保証されていない。

過去の五輪開催国でも、出場できなかったケースは何ヶ国もあった。

五輪予選が免除になる開催国枠を2020年東京五輪については

男女共に日本代表に適用しない可能性まで言及し

FIBAは、日本に対して最後通告とも思える発言をしている。

 ~~~

また、JBA幹部と都内で会談を行った際に

国内にNBLとbjリーグの2つのリーグがある状況を早期に改善するよう

FIBAが、JBAに対して異例の再勧告をしている。

これまでもFIBAは、何後もJBAに改善の通告してきているが

多分、今回の通告がラストチャンスであろう。

このままの状態では2020年東京五輪に開催国として出場できないという

最大の屈辱を味わうことになる。

 ~~~

FIBAが、主に問題視しているのは

「JBAが、bjリーグを既に公認してしまったということ」

「bjリーグは、FIBAの競技規則と異なる独自ルールを採用していること」

コーチだけでなく、コート上でボールを持っている選手がタイムアウトを取るなど

勝手に独自ルールを作って興業を行っていることに対して

bjリーグが勝手に公認すること自体が大きな問題で

完全に「イリーガル(違法)」だと主張している。

ハッキリ言えば「激怒している」わけだ。

 ~~~

FIBAは2009年にも国内に2つのリーグがある状況の改善を促したが

JBAは、統合を目指してNBLを発足したのだが

bjリーグが存続する分裂状態は、何も変わっていないので

「早急な解決がなければ、FIBAとして罰則も考える」と言っている。

現状では、国内リーグの統合を、どう考えるか。というようなレベルの問題ではない。

国内で互いの「リーグの論理」を、いつまでもかざしていると

選手たちのモチベーションも下がり、方向性すら失ってしまい

強化どころではなくなってしまう。

また、各リーグのチームのトップが

自分のチームの運営や考え方について、熱く語っている記事を目にするが

そんなことは、どうでもいい。

「日本バスケット界あってのチームなのだ」

「私欲」を忘れ、この危機的な状況を解消するために

本気で動きださなければならないはずだ。

 ~~~

それにFIBAは、内政干渉のような、踏み込んだ発言をしている。

リーグ統一問題だけでなく

JBAの現体制下での普及や強化も、変わらなければならない。

また、外部から人を連れてくることも必要だ。との見解も示している。

そして、2006年に普及などを目的に世界選手権を開催しながら

現時点まで全く成果が出ていない。などの現状を列挙している。

 ~~~

FIBAは、日本に対して最後通告とも思える発言をしている。

FIBA(国際連盟)が各国の競技団体に対して

ここまで改革を促し、求めてくることは特例とも言える。

日本バスケット界に対し7年後に向け「最後通告」を突きつけた形となった。

 ~~~

NBLは「一般社団法人 非営利団体」で、bjは「株式会社 営利目的」という

組織の本質が違うものを現体制化で統合できるのだろうか・・・

2014年1月26日 (日)

NBLとbjリーグの統合と課題(5)

NBLとbjリーグの統合と課題(5)

今のバスケットのプロリーグには、まったくブランド力が感じられない。

ブランド力がないということは「注目されない」ということだ。

日本でバスケットは、完全にマイナースポーツであり

社会からの認知度も市場価値も商品価値も低い状態にある。

また、自転車操業のように、プロチームを増やし

管理組織が、運営資金を調達しているようにも思えるのは、私だけだろうか。

 ~~~

これまでの日本バスケット界は、もめごとばかりが表面化し

社会的には、マイナスのイメージをもたれているような気がする。

「弱いのに、もめごとばかり・・・」これでは話にならない。

・日本バスケット協会のもめごと

・リーグ同士のもめごと

こんな印象が、バスケット自体の商品価値を下げてしまい

ブランド力を高めることができない要因になっているのであれば

それぞれのチームがホームとしている地域で地上戦を展開し

認知度を高め、集客増を目指すための努力が必要になってくる。

 ~~~

プロチームは「利益を生まなければ、存在する意味がない」というのが現実だ。

子供たちの「夢」「将来」「未来」という使命もあるのだがが

現実は「利益」と「戦績」の両立を求めて努力することが不可欠だ。

経営トップとヘッドコーチのリーダーシップが問われるのは当然のことだが

総体的に見て、ヘッドコーチのレベルは、停滞している状態だ。

 ~~~

同じコーチが、リーグ内のチームを、渡り歩いている状態がいまだに続いている。

こんなレベルの低いローテーションを繰返していても

絶対に革新的な新陳代謝は起きてこない。

現状では、チームを強くして、他のチームへ行くようなコーチは誰もいない。

勝てなくてチームを辞めたコーチを、また、他のチームが雇う。

この発想が理解できないというバスケファンは、実に多い。

そろそろ全員のコーチが、bjリーグ内を一巡するのかもしれないが

もし、経営側に「生活できないと可哀想だから」という発想で雇っているとしたら

チームは、絶対にファンから受け入れらない。

ヘッドコーチのセレクトは、選手のセレクトより、はるかに難しいのだが

チームビルディングのためのトップがヘッドコーチなのだから

経営トップは、必死になって有能なコーチを探し出す必要があるのだが

そんな、経営努力はまったく見えてこないのが現状だ。

経営トップが、自チームのヘッドコーチに対して

経営者として、シビアな評価が全くできていないので

世間では、これを「馴れ合いのヘッドコーチローテーション」と言っている。

 ~~~

日本には、彼ら以上に、有能なコーチはたくさんいる。

しかし、bjチームから声をかけられても

ほとんどのコーチは「bjチームで指揮を執ろう」とは思わない。

その理由は、あえて言わないが

指導者たちが「bjチームのコーチになりたい」と思い

そこを目指して努力する価値を見出してほしいものだ。

~~~

アジアでもプロチームはたくさんあるが

韓国KBLの場合は、各チームの運営予算の8割ぐらいは親会社が出資している。

これは、日本のプロ野球の球団経営に良く似ている。

要は、親会社が計上している予算の費目が「宣伝広告費」なので

「会場を満員にして、企業のブランド力(製品)を高めたい」と考えている。

こういう発想でプロチームをもっているので

bjのチームとは、根本的に考え方が違うわけです。

どちらかと言えば、NBLに近い発想なのです。

親会社は、それぞれの企業理論を持ってプロリーグに参加しているので

その予算費目が「宣伝広告費」や「福利厚生費」だったりと様々です。

しかし、親会社の支援があろうとなかろうと

それぞれのチームが収益をあげ、ブランド力を高めていく努力は不可欠です。

 ~~~

余談ですが

「NBL選手のサラリーキャップは、非常に高い」という指摘を

あるbjチームを運営するトップの人が言っていましたが

そんなことは、余計なお世話です。

同じリーグであれば、選手のサラリーキャップについての

指摘も意見交換も必要ですが、まったく違く別団体なのですから

「他人のサイフの中味」に文句を言う筋合いはないはずです。

また、両リーグの選手のサラリーキャップの格差を是正する必要もありません。

多くのサラリーキャップを得たいと思うのであれば

選手たちは、NBLを目指せばいいのです。

だいたい、選手たちのサラリーキャップを決める根拠というのは

給料が単に高い、低いではなく、親会社の価値観、市場価値による評価なので

NBLの親会社の場合は、企業として、その金額が適正だと判断しているのです。

多分、NBLの場合は、全選手(日本人と外人)の給料総額は

チーム平均で1.5億円前後ぐらいだと思います。

もちろん、多いチームも、少ないチームもあると思いますが

チーム人数で、単純に割り算をすれば

選手たちが、極端に不利益を被るような金額ではありません。

また、チーム運営の全体の総額でも3.5億円前後ですから

親会社の編成予算としては、この辺が妥当な金額になってくるでしょう。

 ~~~

選手たちは、プロですから、自分の価値をベースに考え

給料を決めていく必要があるはずですから

その価値に見合った給料が、もらえるチームを目指すのは当然のことです。

「プロと名が付けばどこでもいい」では話になりません。

そんな中途半端な考え方なら、プロなどを目指さないで

しっかりと将来を見据えて、就職活動をして就職することです。

夢だけで、生きていくことはできせん。

 ~~~

プロと言う華やかさや、見栄で生きて行くのもいいでしょう。

しかし、本気でプロを目指すのであれば、自分の選手としての価値観を持ち

「十分な収入を得られるチームに入る努力をすることです」

いろんなことを書いてきましたが

NBLとbjでは、根本的な思考が違うわけですから

統合するのは非常に難しく

統一してJリーグのような体制を作るのも難しい状況です。

しかし、ハッキリしているのは

JBAが唯一の競技団体でるということです。

 

2014年1月24日 (金)

NBLとbjリーグの統合と課題(4)

NBLとbjリーグの統合と課題(4)

~先の見えないプロ選手たち~

日本の場合は、プロといっても、あくまでも契約上のことで

それなりの力をプロ選手全員がもっているとは思えません。

企業スポーツであれば

会社から給料をもらって、仕事をしながらプレーをするのですが

プロ契約は、バスケットだけでサラリーを得るわけですから

引退後のセカンドキャリアは、非常に難しいものがありますから

選手自身が変わることが必要になってきます。

選手自身が、こうした厳しさや問題を認識しなくては意味がありません

実際にプロチームを引退して、働く場所がなくて

第二の人生をアルバイトで、しのいでいる人たちがいるのも現状です。

 ~~~

大学を出て7年間プレーをすれば30歳ですから

そこから、就職先を探すのは、非常に厳しいのが現実です。

しかも、何のキャリアも身に付けていない選手がほとんどです。

「好きなバスケットがしたい」という夢が現実になり

華々しい競技生活が終われば、こうした、厳しい現実が待っています。

プロ野球の選手やJリーグの選手ですら

第二の人生を、生きて行くためには非常に厳しいのです。

また、バスケットでは引退までに、一生分の生活費を稼ぐことはできません。

確かに「統合」も大事なのですが

引退後の選手たちの「セカンドキャリア」を

しっかりとサポートする体制を確立する責任があるはずです。

選手を「使い捨て」にしないための努力は、トップの重要なミッションです。

 ~~~

企業スポーツと言うのは、会社の経営状態に大きく左右されますから

過去にも大手企業のチームが休部、廃部になっていますが

社会人として、仕事との両立が、しっかりできていた選手たちは

引退後、会社に残り、社会人として立派に生きて行くことができますが

プロ選手は、そう簡単にはいきません。

引退したら、自分の生活は、自分で責任をもたなければなりません。

プロとアマの違いは、セカンドキャリアの厳しさなのです。

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また、企業の論理として、プロ化に向けて進まなかった理由は

バスケットのプロチームを持ったとしても

それが「利益をうむのか?コストになるのか?」が見えなかったためです。

企業としては、非常に大きなリスクを抱えることになってしまいます。

今迄からも「プロ化」がなかなか進まなかった理由には

「企業チームが反対した」ということが、最も大きかったのです。

検討段階で「企業チームが反対したから、プロ化に踏み切れない。」

「プロ化できない。」という理由が大きかったわけです。

しかし、Jリーグのスタートも、これとまったく同じ状態だったのですが

サッカー界には、強い求心力をもったリーダーの存在がありました。

Jリーグの鹿島アントラーズの設立に深く関与していた海保氏(元住友金属)は

「大切なのは、すべてを完璧にすることではなく、プロ化しようとする波に乗って

動きながら考えることが必要だった」と言っていました。

バスケット界の場合は、ひとつひとつのことを確認しながら

じっくりとやろうとした結果が、今の状況になってしまっています。

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プロチームの運営では、1試合でも試合数を増やし、興業をしたいのだが

企業にしてみれば、試合数が増えればコストが膨らみ

多くの予算を捻出しなければならないので、

できれば試合数は増やしたくない。と考えるのは当然のことです。

利益なのかコストなのかの違いは、企業としては大きな問題です。

投資をしても、常にマイナス状態であれば、やめてしまうのは当然です。

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こうした「企業の論理」に対して、結果を出さなければ認めてられないわけですから

プロチームとしては、必死になって経営努力をし、結果を出さなければなりません。

チーム運営の詳細は分かりませんが、どのチームも経営努力をすれば

2億から3億円規模のチーム運営はできるはずです。

バスケット市場の裾野は、意外と広いので、それぞれのチームが

必死になって努力していけば、マーケットは、もっと広がっていくはずなのですが

現在の観客動員の平均は1,200人~1300人程度なのかも知れません。

もしかすると、実質はもっと少ないのかも知れません。

市場拡大のための努力をもっと各チームが必死でやらなければ

これからは、経営不振で倒産してしまうチームが出てくる可能性は高い。

純利益が100万程度では、何のためのプロチームなのか分からない。

たいした雇用創出もできず、社会貢献も中途半端で、利益も産まないようでは

どんなに綺麗ごとを並べても、安定したチーム運営などできない。

プロチームが増えれば増えるほど、プロ選手は増えていく。

昔と違って、誰でもプロ選手になれてしまうのが現状なので

その選手たちを支えるのは、チームの経営努力にかかっている。