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カテゴリー「E-2:指導者と選手の正しい関係」の記事

2014年8月 6日 (水)

怒りのコントロール 最終

怒りのコントロール 最終

怒りのコントロールということについて書いてきましたが

選手に能力がない、人数が少ない、練習環境が整っていないなどという

チーム状況が良くないチームの指導者は

特に怒りのコントロールには、特に気をつけなければなりません。

多くの場合「弱いチーム」というのは

定石どおりの練習を繰り返していても、勝利に近づくことはできません。

強いチーム、レベルの高いチームと同じ事をしていても

勝つことは、なかなかできません。 

そこで、多くの指導者たちが取り組むことは

生活態度や躾けに対する成果を求めて

そのことに対して過剰な指導をしてしまうということです。

これは、指導者としての「逃げ」なのです。

特に教育現場では、こういう指導者が多すぎるような気がします。

「勝つことだけが目的ではない」のかもしれませんが

どんなに弱いチームでも勝つことは、必要なことなのです。

子供たちの笑顔や満足感、達成感は

ひとつの勝利がもたらしてくれるものなのです。

私の指導キャリアの中で

シンナーぼけした生徒が、勝つことにこだわり

ヨレヨレになりながら必死で練習をし

ひとつの勝利に向かっていこうとする姿を見て

「どんなことをしても勝たせなければ」という思いがありました。

教師としての思いとコーチとしての思いを

どいにかして、コートのうえで実現させてやりたかったのです。

これが「勝つことから逃げない」指導なのです。

そして、生活態度や躾けに対する成果を求め過ぎると

どうしても怒ることが必要になり、日常になってしまいます。

しかし、これは「怒りのコントロール」ではなく

怒るために、怒っているに過ぎません。

これは、極論かもしれませんが

子供たちにとっては、そんなことはどうでもいいことなのです。

子供たちは「ひとつの勝利」がほしいのです。

それに応えてやるのが指導者の力なのです。

決して、勝利至上主義的な考え方で

「勝つことだけを求めて指導しろ」と言っているのではなく

「悪い環境下での指導方法を考えることが必要」なのです。

子供たちにとって、部活もバスケットも別になくてもいいことなのです。

しかし、やるからには、勝つことは大切なことです。

「勝利至上主義」でも良いのです。

指導者として「怒りのコントロール」ができれば何の問題もありません。

 ~~~

また、誰もが口を揃えて言うことは

「基本が大事」「ファンダメンタルが大事」ということです。

確かにこうしたことは不可欠なことなのですが

その練習手段、方法によっては

実戦で使えないような中身の伴わないものになってしまいます。

従来からある形をなぞるような練習や

模倣の繰返しでは、実戦的な基本技術は身につきません。

多くの指導者は、自分の経験や体験から導き出された内容を

指導することがほとんどですが

その練習が本当に効果のあるものかどうかの裏付けはありません。

ただ言えることは「一生懸命」なのです。

しかし、自分なりに一生懸命やることは誰にでもできることなのです。

「自分なりに頑張ってやっている」ようでは

それ以上の指導はできません。

レベルアップもステップアップもない指導に

選手たちの「伸び」は期待できないのです。

 ~~~

「弱いチーム」というのは

一般的な定石どおりの練習を繰り返していても

勝利に近づくことはできません。

次回から「チーム環境が悪い」「勝てない」という

「弱いチーム」を、どうやって指導していくかについて

実際の指導実績から考えていきたいと思いますので

今回の「怒りのコントロール」の考え方を理解して頂ければ

次回の「弱いチームは、どうやって勝つのか」という

実際の指導の考え方が見えてくるのではないかと思っています。

2014年8月 1日 (金)

怒りのコントロール 8

怒りのコントロール 8

私は、学生時代に新人として最初に教えられたことが

「怒りのコントロール」でした。

私は、高校時代から、かなり気象も荒く、素行も良い方ではなかったので

何かあると直ぐに顔に出てしまい

上級生からは、徹底的に制裁を受けることがよくありましたが

この時代は、上級生に向かっていくことなど

到底できるものではありませんでしたから

その怒りの方向性を、自分で変えていかなければなりませんでした。

大学といえども、選ばれた選手たちが入部してくるわけですから

中途半端な心情の選手たちは、生き残ることはできません。

また、大学でのプレー期間は、非常に4年しかありませんし

1軍でプレーするチャンスも、そうたくさんあるわけではありませんから

選手として、しっかりとしたパフォーマンスを身に付けなければなりません。

そのためには、些細なことでカッとなって怒っているようでは

プレイヤーとしての人間関係を築けないばかりか

選手として、もめごとが多いと

どうしても練習時間を有効に使うことができなくなってしまうのです。

そのために監督からは

「今、プレーをしている」という目的を、強烈に意識づけられました。

特に、高校を出たばかりの選手たちは

反射的に怒りだすと、熱くなりすぎて興奮が抑えられなくなり

そんな、強い怒りの感情を周囲にぶつけてしまいがちなのです。

2m近い選手が、怒って暴れ出したら手の付けようがありませんし

チームには、強靭な肉体をもった選手たちがたくさんいましたから

練習、ゲーム、私生活においては

この「怒りのコントロール」という教育は、あらゆる面で不可欠なものでした。

それは「怒りの感情をコントロールし、今できることに集中する」

「怒りの感情を、目標達成への原動力に切り換える」といったものでした。

監督がよくいっていた言葉の中には「怒りの感情は、必ず何かを壊す」

しかし、うまく切り換えて使えれば

選手のモチベーションとして、非常に大きな力になり

「必ず、何かを生み出す」というものでした。

イライラや、相手に対しての怒りを

勝利への執念に向けることができたので

無名の選手の集まりでも、日本の学生界に君臨できたのです。

普段の生活の中でのイライラや、怒りの感情をモチベーションに変えることで

選手として、様々なパフォーマンスを高めることができるのです。

たとえば、いつも負けてばかりのチームが

「絶対に、1勝してやる」と決心して頑張ったり

不本意なメンバーチェンジを命ぜられて

「次のチャンスでは絶対に結果を出す」と意気込んだり

2軍に落とされて「次の入れ替え戦は、絶対に1軍へ入る」とリベンジを誓うなど

学生時代には、こうした怒りを原動力としてきました。

どうでもいいようなイライラを、意味のない怒りにするのではなく

うまく自分自身でマネジメントして

効率的で効果の高い指導へとつなげていきたいものです。

2014年7月25日 (金)

怒りのコントロール 7

怒りのコントロール 7

私の長年のキャリアと実績の中で言えることは

怒りをコントロールしなければならない主な理由は

「効率的な練習をする」

「ゲームで、大局をよむ」

「試合中の冷静さを保ち、最高のパフォーマンスを発揮させる」

「怒りにまかせた行動で、選手たちの信頼を失わない」

「子どもたちへの情操教育」

「怒りを抑えきれずに失態を招いたり、自分の醜態をさらさない」

こうしたことが主な理由なのですが

私は、指導において「怒り」の感情が

重大なことを見落とし、考えていたことを忘れてしまったりすると

それがチームとしての致命傷になることがあるのです。

 ~~~

ところが、何も考えていない指導者は、怒り続けることができるのです。

こういう指導者は、見たままを言葉にして

わめきちらしているだけなので、まったく思考力が働いていませんから

その人の指導能力は、それ以上でも、それ以下でもないので

わめいて、怒鳴って、ののしることが、すべてなので気楽なものです。

こういう人たちは、何も考えないで、行動をしているので

常に結果に対して文句を言い

後付けの理由をくつっけてもっともらしいことを言い

うまくいけば、すべて自分の手柄にするわけですから楽なものです。

こういうレベルの低い、あさはかな指導者たちは

自分の醜態を見たことがないので、映像に撮って見せてやればいいのです。

特に教育現場では、こうした映像を教育委員会や学校長に見せて

指導者の指導姿勢の改善を促すことは

子供たちを被害者にしないためにも大切なことなのかもしれません。

最近では、保護者や子供たちが、実際にこうしたことをやって

指導者の指導姿勢を改めさせたという事例がいくつもあるようです。

しかし、これでは、教育者としては、あまりにも情けないことなのです。

2014年7月23日 (水)

怒りのコントロール 6

怒りのコントロール 6

怒ることは、良くない、ダメと教えられた人は

怒った後で後悔したり、罪悪感を感じたりします。

そして、子供たち(選手たち)を怒って

その後、罪悪感を感じている人は多いのではないでしょうか。

しかし、怒った後に感じる罪悪感は、それがストレスとなり

余計に怒りやすくなるという悪循環に陥ってしまうのです。

「何度同じことを言わすんだ」

「言われた通りに(やれ)(できないんだ)」

「ちゃんと聞いているのか」

こうした怒りの言葉の中には、大きなストレスが隠れているものです。

「怒る」という感情コントロールで大切なことは

「自分が怒る、怒らない」ということを決められるようになることです。

ほとんどの指導者たちは、自分が怒るのは

「誰かのせい、何かのせい」だと確信しているのですが

それは間違った判断なのです。

確かに、指導者が、そう思うことは勝手なのですが

もし、自分がイライラしたり、腹立たしいのが

「誰かのせい、何かのせい」であるとしたら

指導者自身の感情は、いつも誰かの(第三者)の行為によって

簡単にコントロールされているということです。

要するに、自分で怒るか、怒らないかを決めていないわけですから

実際には、まわりに振り回されているのに

自分が主導権を握っているかのような錯覚に陥って指導を繰返しているわけです。

もっと分かり易く言えば、幼い子供たち(児童、生徒)に翻弄されているのです。

しかし、それが分からないから

汚い言葉でののしり、暴言を吐き、暴力をふるってしまい

「怒りのコントロール」ができなくなっているのです。

誰かを怒ると、また誰かを怒るという、怒りの連鎖を断ち切らなければ

効果的な指導はできません。

自分の怒りに振り回され、理不尽な怒りをぶつけていては話になりません。

 ~~~

「怒ることや怒り」というのは、決して不要な感情ではありませんが

怒る必要がないことを、いつも怒っていると

そこから不要な争いを生み、強い者が弱いものを支配するという力関係が

その集団内に根付いてしまい、部内いじめが常態化してしまったりすると

選手としてのパフォーマンスの向上は望めなくなります。

指導者が、怒りの感情を抑えきれずにいると

集団の人間関係を悪化させてしまい

指導においては、重大な過失を犯してしまうのです。

「あんなことを、言わなければよかった」

「あんなことを、しなければよかった」と後悔するのですが

暴言や暴力が表面化せず、問題にもならないと

また、同じことを繰返していくのです。

その結果が、横柄な指導態度となり

「自分がすべてだ」という思い上がった

中身のない、かっこだけの指導者になってしまうのです。

皆さんの周りにも、必ずこういう「面倒臭い」のがいるはずです。

そして、なぜか、こういうタイプの指導者に限って

どこでも、偉そうに振る舞っているのが現状なのです。

 ~~~

話がそれてしまいましたが

「怒りの感情をコントロールする」

「怒りの感情をマネジメントする」というのは

「怒らない」ということではなく

怒りの感情を「上手く指導に生かす」ことなのです。

たとえば、練習中やゲーム中に

怒りの感情を自分の中から取り除くことは、そう簡単にはできないものです。

私が考えている怒りの感情というのは

「危機、危険から身を守る」ための防御意識だと思っています。

「危機、危険」とは、チームや個人におよぶことなので

どうにかして、これらを回避し、守るための怒りは、必要なことなのです。

ところが、自分がパニックに陥り、我を忘れて怒ったり

いつまでも未練がましくイライラをリセットできなかったり

選手たちの過去の失敗を引きずっていると

怒りの感情は、汚い言葉でののしる、暴言を吐くという

問題のある言動を誘発してしまいます。

前述したように、自分で「怒ることか、怒らないことか」を決めて

しっかりとした線引きができなければ、適切な指導はできません。

 

2014年7月17日 (木)

怒りのコントロール 5

怒りのコントロール 5

なんとなく機嫌が悪くて怒ってしまう

たいしたことでもないのに、つい文句を言ってしまう

相手が悪いわけじゃないのに邪険に扱ってしまった・・・

こうしたことは結構あるものです。

また、中には不機嫌を装いながら指導する「大根役者」のような人もいます。

「俺は、私は、機嫌が悪い」ということを利用して

相手に無言のプレッシャーをかけて指導しようとしているのですが

それを有効な指導手段だと考えているようなでは話になりません。

そんな幼稚なことはやめることです。

皆さんの周りを見渡すと、必ずこんな人間がいます。 

人に気を遣ってもらわなければ生きられないのかもしれませんが

こんな指導者を「尊敬できますか?」

「見習いたいと思いますか?」

「こんな指導者になりたいと思いますか?」

子供たちに聞いても必ず「NO」というでしょう。

こうしたことを繰返していると

知らず知らずのうちに「怒りの連鎖」の中に巻き込まれていきます。

 ~~~

皆さんも、今まで生きてきて

「わけも分からず、いきなり怒られた」

「怒りをぶつけられた」と感じたことはないでしょうか。

そんな時、ほとんどの人は、誰かに怒りをぶつけられたら

また、誰かに怒りをぶつけようとします。

このように無意識のうちに誰かに怒りをぶつけていることがあります。

指導するうえでは、怒ることは決して悪いことではありません。

「怒る必要があれば適切に怒る」

「怒る必要がないと思えることは、怒らなくてもいい」のです。

 ~~~

怒りの感情は、誰もが持っている自然なものです。

怒ること自体は、なんの問題もありません。

しかし、指導者として大切なことは

「怒ること」と「怒らないこと」の区別ができていないと

適切に怒ることができなくなってしまいます。

これが問題なのです。

しかし「怒らないで指導する」ということを目的にする必要はありません。

怒りの感情を、自分でコントロールすることもできないのに

必死になって怒りの感情を抑え、怒らない努力だけをしていると

怒りを溜め込んでしまい、大きな過ちの原因にもなりかねません。

私は、学生時代に監督から

「怒りの感情をコントロールする」という教育を受けましたが

ほとんどの指導者たちは、こんな教育を受けたことはないはずです。

多くの場合は、怒ることはよくない、怒ってはダメ、

人前で怒ってはダメ、怒るだけでは良くならない・・・

これらはすべて躾であって

指導者としての、怒りのコントロールではありません。

2014年7月14日 (月)

怒りのコントロール 4

怒りのコントロール 4

また、怒りの感情は、必ず連鎖するものです。

ひとつのミスで怒りだすと、なぜか止まらなくなってしまうことがあります。

こうなる原因は「相手が弱い」「相手は自分の言うことを聞く」などという

権力意識から根底にあるので、横着な気持ちが、怒りの連鎖を生んで行くのです。

この怒りの感情は

「力の強い者から、弱い者へ」

「立場の強い者から、弱い者へ」と向かっていきます。

そして、怒りの感情というのは、必ずその行き先を探しているものです。

指導者は、怒りの矛先を練習で選手に向けます。

怒りをぶつけられた選手は、自分より弱い者にその感情を向けていきます。

昔から変わらない「部内いじめ」「部内暴力」は、それの象徴なのです。

指導者から選手へ、選手からもっと弱い選手へと向かって行くのです。

 ~~~

以前、甲子園常連の強豪高校で監督をしている友人と話した時に

部内で上下関係がうまくいかない大きな原因は

「監督自身の指導性にある」という話しをしたことがありました。

下級生がたるんでいると、上級生を怒るか、上級生に指導させることがあるが

実は、これが部内暴力、部内いじめの原因になっているということです。

監督が上級生を怒り、上級生に下級生の指導をさせることが

弱い者いじめの元凶を作ってしまう。

表面的には、自主性を尊重し、責任感を植え付けようとしているように見えるが

実際には「強い者が、弱いものを制圧する」という状態になってしまうので

そんなことは、最近の子供たちには、通用しない。

「上級生に下級生をいじめろ」と言っているようなものだ。

監督自らが、説諭、指導していかなければ

今の時代は、必ず部内いじめ、暴力へと発展してしまう可能性がある。

これに気付いていない指導者が多すぎるのです。

「下級生がたるんでいるからヤキを入れろ」という時代は終わっている。

指導者は、指導者としての役割をしっかりと果たし

選手には、選手として集中できる環境を与える。

選手に監督の肩代わりをさせているようでは話にならない。

椅子に座って、ふんぞり返って指導できるような時代ではない。

指導者は、きめ細かな目配り、気配り、行動が不可欠だ。

 ~~~

これが、話の内容だったのですが

こうしたことが部内暴力、部内いじめに発展していくのです。

いじめられた選手は、その怒りを家庭に持ち帰って親にぶつけたり

もっと弱いものにぶつけていきます。

しかし、それができない子は、時として死を選択する事さえあります。

また、指導者が、自分のその日の感情を練習に持ち込んできたりすると

選手たちは、顔色を伺いながら行動しはじめます。

指導者として、社会的な経験もない、年下の子供たちに

気を遣ってもらうようでは、大人として恥ずかしいことなのですが

それすら分からない状態で指導しているのですから

世間から「幼稚だ」と言われても仕方のないことなのです。

2014年7月11日 (金)

怒りのコントロール 3

怒りのコントロール 3

怒って、恐怖感を与えるだけでは

お互いが「知性(インテリジェンス)」も「考える力」も身に付きません。

これを知るだけでも、怒りをコントロールする技術が身に付くはずです。

単なる怒りや、相手への人格批判だけで終わるのではなく

「うまくできなかった」ことを、解決可能な問題へと変えていくのです。

また、「お前は、ダメだ!」という低レベルな批判から

「選手が上手くできない理由は○○だからだ」という

指導者との感覚、期待のズレに気付くことができれば

「こうすれば、解決する」という方向性が見えてくるはずです。

選手にプレーの目的(事情)を聞いてみて、手を打てるのです。

 ~~~

練習や実戦で怒鳴り散らしている指導者の多くは

自分勝手にストーリーを作りあげ

相手をちゃんと評価することができないのです。

たとえば「自分の言ったことを選手が忘れていた」ということに対して

「自分は、無視されている」「軽く見られている」などと考えていると

さらに、怒りの感情は高まり

「こいつらは、言うことが聞けない」と決めつけてしまい

狂ったように怒り出すことも少なくないのです。

これは指導者が「みっともない醜態」をさらけ出しているだけで

何の効果もないのですが、そんな指導者の惨めな姿を見て

選手たちは「可哀想」と思い頑張ってくれるのです。

 ~~~

よくいるタイプが

「こいつらは、怒らないと、しまらない」みたいなことを言う人がいますが

これは、怒ることで指導者が自己主張をし、存在感を示し

選手たちに認めてもらおうとしているだけで

子供たちが好きなバスケットを人質にして(弱味につけ込んで)

相手をつなぎ止める手段が「怒りの表現」なのです。

そこで冷静に考えなければいけないことは

「バスケットが好き」なのか「指導者が好きなのか」です。

多くの場合は「バスケットが好き」で、必死で頑張っているのです。

子供たちに「部活を辞めさせる」と言えば

必死になってどうにかしようとしますが

指導者が「辞める」と言っても、さほど真剣にはならないものです。

こう考えると、子供たちと指導者は「バスケットが好き」という

共通項でつながっているに過ぎないのです。

選手や子供たちは、顧問やコーチがいなくなっても

バスケットを辞めるようなことはありません。

ここで考えなければならないことは

お互いの「人間関係」をしっかりと確立させるということです。

指導者の「怒り」「暴言」「ののしり」「汚い言葉」というのは

指導者自身の一方的な選択です。

これは、指導者自身が、気付いて、コントロールすべきことなのです。

もう一度言いますが、子供たちは「バスケットが好きなのです」

「指導者が好きでバスケットをしているのではない」という現実を

しっかりと認識すれば、人間関係を確立するための努力と

不要な怒りをコントロールすることが可能になるのかもしれません。

2014年7月10日 (木)

コメントへの回答

コメントへの回答

チームの状態がどうなのかが分かりませんが

子供たち、顧問、外部コーチという人間関係の繋がりを考えると

その若い先生は「自分が中心になって部活をやりたい」そんな気持ちが強く

それをうまく外部コーチである貴方に伝えることができないのかもしれません。

そうした気持ちが、貴方への当てつけのように

弱い立場の子供たちに向かっているのかもしれません。

もし、そうした心情が働いているとしたら

顧問のいまの指導姿勢を変えることは

非常に難しいものになってしまいます。

こうした顧問の態度が、バスケットの指導以前の問題だとしたら

まずは、人間関係を修正していくことが先決です。

お互いの立場を明確にし、それぞれがその役目をしっかりと実行することです。

原因があれば多くの問題は必ず解決するのですが

若い指導者の多くは、人の話しを素直に受け入れようとしない傾向が強く

自分のやりたいように突っ走ってしまいます。

キャリアも、経験も、実績もないことが

ある種の劣等感を助長してしまうのです。

私は、若い指導者に必ず言うことは

「いま自分が指導している子供たちを

自分の未熟な指導の犠牲にしてはならない」ということです。

若い指導者にしかできないことは、たくさんありますから

その若さを武器に「共に成長する」ことを目指さなければなりません。

年寄りじみた「説教指導」は、やめることです。

若い指導者の説教や怒りの意味など子供たちはほとんど理解してくれません。

今しかできない指導があるはずです。

いま自分が子供たちに対して、どんな指導ができるのかを

本気で考えてコートに立たなければならないのです。

 ~~~

何年か前になりますが、保護者の方から依頼を受けて

中学校の指導に行ったことがありましたが

そのチームは、教師2人、外部コーチ(OB)1人という構成でしたが

コーチングスタッフのコミュニケーションがまったく取れていなかったので

練習中でもお互いがバラバラなことを子供たちに言っている始末で

子供たちも誰の言うことを聞いたらいいのか判断できていませんでした。

こんなひどい状況にあることを保護者たちが子供から聞き

保護者たちが、私にチーム指導を依頼してきたことがありました。

中学校へ行くと指導者3人は「お前は、誰だ」というような態度で

挨拶すらまともにできない状況でした。

こんな状態では、子供たちが一番の被害者になってしまいます。

初日は、練習を見て帰りましたが、ひどい状態でした。

二度目の練習に行ったときに

3人の役割をちゃんと決めて指導するように話しをしました。

ヘッドコーチ、オフェンスコーチ、ディフェンスコーチと担当を決め

「何を、どうするのか」を各自が考えて提案するよう話をしました。

そして「誰かが指導しているときには、一切干渉しない、口出しをしないで

しっかりコートサイドで見ていること」を条件としました。

三度目の練習の時に各自が考えてきたことを確認しましたが

あまりの内容のひどさに、驚かされました。

誰一人として、チームを、子供たちをまったく見ていないので

その辺に転がっているようなものを集めてきて羅列しているだけでした。

こんなレベルで子供たちにバラバラなことを言っているのですから

保護者たちも辛抱できずに、立ち上がったのかもしれません。

このとき、私は「自分たちが、いかに指導能力がないか」を話しました。

かなりきついことを言い続けたので反発もしていましたが

所詮は、言い訳レベルの話ですから、何の説得力もありませんでした。

大人たちの利己的な考え方で、チームを壊しているということが、理解できれば

チームを良くするためには

お互いが、何を、どのように、すべきかが見えてきます。

これは、大人たちの人間関係が原因だったので

その後は、なんとなく各自が自分の役目を果たし

コミュニケーションがとれるようになっていました。

また、大阪桜宮高校の事件の後に

ある強豪校の校長先生から「指導の仕方が目に余る」という相談を受けた時に

練習の様子をビデオで撮影して、本人に見せながら

「こういう指導の仕方でいいのか」をしっかりと話すように伝えました。

この顧問は、生徒たちに罵声を浴びせ、汚い言葉でののしり、暴言を吐く

自分の姿を見て、ショックを受けていたということでした。

要するに「自分が見えていない」のですから

目で見て分かるように、客観的に見せてやればいいのです。

これも、コーチングです。

 ~~~

コーチングスタッフの人間関係が、作りだす不協和音が

子供たちに向かっているのか、その人間がもっている性格なのか、人間性なのか、

いずれにしてもチーム状況が見えてこないと明確なアドバイスはできませんが

ただ言えることは、教師というのは

「まったく社会経験がなくても、さも経験し、何でも知っているかのように

振る舞う傾向が強い」ということは確かです。

私も校内暴力対策教員として十数年教師をしましたが

自分の授業、自分のクラス、自分の部活、自分の指導・・・

すべてが自分の考えで、やっていくことが許されている職業なのです。

私もそうでしたが、いつでも自分優先なので

指導者として最も大切なことを忘れてしまうのです。

それは「相手の立場でものを考える」ということです。

口では偉そうに子供たちに言うのですが

若い頃はどうしても、言行不一致になってしまうので

子供たちになめられしまい、それを察知すると

またわめきだすのですが、これが逆効果なのです。

先生の前では素直に言うことを聞き

裏(本音)では、鼻で笑って、バカにしている。

中高生であれば、3年経てばいなくなってしまいますから

この悪循環に自分で気付かないことが多いのです。

若い指導者でも、人それぞれですが

将来的に優秀な指導者に成長していく人間に共通していることは

「人の話しをしっかり聞き、良いものは取り入れ

悪しきものは変えていく」という姿勢をもっているのです。

2014年1月12日 (日)

指導のフィードバック(14)

指導のフィードバック(14)

選手(子供)によって公平性のない指導の方法や手段を用いないことです。

例えば「こいつは、怒られて伸びるタイプだから」などと言う人がいますが

こんな何の根拠もない考え方では、指導などできません。

指導者の、わけの分からない判断基準で指導される選手(子供)たちにとっては

大きな迷惑だという認識を持つことです。

また、選手(子供)たちが「何かをやろう」と考えて行動しているときに

「怒る、叱る」という指導をしてしまうと

ほとんどの選手(子供)たちは、意欲を失い

いつまでたっても、育たない集団を抱え込んでしまうことになります。

2014年1月11日 (土)

指導のフィードバック(13)

 指導のフィードバック(13)

指導する選手(子供)たちの、現状の成長段階やレベルによって

フィードバックの効果は違うものなので、同じ成長支援でも

その置かれている状況によって、使い分けなければなりません。

新人(新入生)は、ほとんど何もわからない状況なので

関心を失わせないように「褒める」ことで達成感を与えることが大切です。

しかし、新人のうちに「厳しさを叩き込む・・・」

こんな考え方の人もいますが「お好きにどうぞ」という感じです。

「新人だから厳しくする」という考え方は理解できません。

もっと酷いのは

上級生を呼んで「1年が、たるんでる・・」といって上級生を怒り

上級生の心情を利用して、1年生の指導をさせる卑劣なタイプです。

これは横着な指導者の典型です。

~~~

ある程度の経験を積んで、一通りのことができる選手(子供)は

「怒る、叱る」ことが効果的です。多くのことを理解し、マスターし

より高いレベルを目指している選手(子供)には、弱みを指摘して

「どうすれば、より良くなれるのか」を考えさせることが必要です。

単純に「怒る・叱ることが良いのか」「褒めることが良いのか」ではなく

そのレベルや発達段階によって指導者がうまく使い分けていくことです。